Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

面接

昨日はお嬢の高校入試、前期試験だった。
前期は学校での日ごろの成績、態度などの評価に試験当日の面接、学校によっては自己表現やグループ討論を実施して当否を判定する。成績(所謂内申点)と生徒によっては特記事項(クラブ活動で県大会以上の成績、生徒会活動の役員、ボランティア活動参加等が有る場合)は受験申込み時点で確定している。当日できることは面談と場合によっては自己表現、討論での発言だけというものだ。面談等の加点部分は極々少なくその差は小さくなっている。つまり概ね合否は決まっていて逆転は難しい。そのため後期の入学試験一本に絞り前期は受けないと言う生徒も多い。お嬢は内申だけでは若干足りずボーダーとなる。特記事項は付くと思い込んでいる親馬鹿なので落ちる可能性もある。落ちた場合のダメージを考え受けるかどうか迷った時期もあったが、本人の精神状態をみて大丈夫だろうと考え受けることにした。
前期試験は微妙な立場にある。公立校の推薦入試的なものだが高校側からすると止めたいのではと思える。追跡データとして内申加重の高い生徒は大学進学実績が一般入試で入学した生徒より悪いというデータがあるようだ。他県、都も含め入試加重を高める中、内申を評価する神奈川は公立校の大学入試実績が長期低落傾向にあるのは事実である。これは昨年話題になった高校の世界史授業をはじめとした未履修(要するに単位偽装)問題で神奈川県は私立では10数校問題とはなったが県立ではなかったということと表裏一体だと思う。
生徒を送り出す中学校としては内申を軽視されることは避けたいはずだ。やはり中学の授業で生徒に授業を受けさせる動機付けとして入試に影響すると言うのは生徒に響く。ゆとり教育の中で出てきた総合学習がやっと形になり現場もコツをつかみ出したところだということもある。これが高校入試のための予備校化となると成り立たない授業も出てくるだろう。中学でまた未履修問題も起こってしまうかもしれない。もっともそれは教師の力量如何であって、入試の内申点を餌にするとは何事ぞ、という声もあろう。
公立上位校では前期の募集人数の割合を学校裁量範囲の最低にし、後期試験を独自入試に変更する傾向がある。これは大学入試とは逆の方向だ(上位校は違うけど)。もともと神奈川は繰り返し入試制度を変更し少しでも公平にすること、入学の機会を増やすことを目的としてきたと見えるのだがこれが入試制度を複雑に、そして難易度の幅を狭めたことで入試判定が難しく“誤差”が大きくなり、逆に上位校では難度をあげるため尚更に塾などに行く必要性が高まっているように思える。