Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

船出と不安

オシム監督の会見は相変わらず面白い。
サッカー|日本代表|スポーツナビ
その場にいた人たち、マスコミ、インタビュアーにとっては一筋縄で行かない厄介な翁である。レトリック、深読み、はぐらかし、そしてウイットにユーモア。ただ単に原稿に落とし込むだけでも難しいのではないか。他の会見レポートも見たが、上記の会見レポートがとてもよかった。恐らく宇都宮サンという方がまとめられたのではないかと思うが、この会見を受けて書かれたと思われる、以下のコラムと共にただで?読むことが可能な環境に感謝したい。
サッカー|日本代表|スポーツナビ
上記にもある通り現時点ではマスコミ、サポーターとの関係は蜜月である。結婚でも何かをはじめたら100日は黙って受け入れることが求められるわけだが、それだけでなく前代表監督との違いを楽しんでいる余裕が今はある。オシム監督はまさに旬なのだ。一般書籍を含めてトップセラーに「オシムの言葉」が立っている。高校生の読書感想文推薦図書になっているのには驚いた。
しかし、一方オシム監督の言葉は刺激的であり、またサッカーを取り巻く様々な面に変革をもとめている。結果も中々早急には出難い面があるように思う。このときどうするのか?
前監督のように神を批判することがタブー視(無論一部では批判、解任要求が出ていたことはあった)されるような立場にしてはいけないし、オシム監督もハナからそんな立場もそんな風に自分を祭り上げる人たちも求めていないと思う。
不安を感じるのは協会としてサポート体制だ。前監督には代表、A代表に関してはスタッフの全権委任と(表面上の?)全幅の信頼を与える一方、試合日程等には妥協をしてもらっていたように思う。これは協会にたいしてのスポンサーの意向もあったろう。しかし今後オシム監督はこれら全てに対して自らの意見をぶつけることだろう。リーグとの日程調整、対外試合の相手国の選定、国外での試合設定(国内と国外では協会の収入が大きく異なる)、安易に認めたくは無いが選手選考における「神の手」の意向など難しい問題は山積している。このとき特にキャプテンはどうするのだろうか。代表の結果だけで会長を辞任することはない、といったキャプテンはスポンサーらの意向を跳ね除けることができるだろうか。もっと言えばオシム監督はキャプテンの地位を危うくする可能性だってあるだろう。そのとき立つ人は出てくるだろうか。