Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

ささやかなこと

夏だよ、夏。やれやれ梅雨はどうなったんだ。
電車はいつもながら微妙な列の順序で、結局いつもの兄ちゃんの横に座ることになってしまった。この兄ちゃん、太っているのは仕方ないにしても、こういう暑い日は腋臭もきつい。朝から勘弁、だ。仕方ないので扇子で扇いで空気をシャッフルする。
兄ちゃんの汗もだいぶ落ち着いて来た頃、それまで目を瞑っていたのだが斜め前、兄ちゃんの前に女性が立っている。黒いワンピースなのだが、暫くして彼女が妊婦らしいふっくらとしたお腹をしているのに気がついた。例の兄ちゃんは少年マガジンに没頭しヘッドホンでドンシャリ音に浸かっていて無視を決め込んでいるよう。ぼくの反対側の女性は日経新聞を端から端まで読むのが趣味のようで妊婦には気がつかない様子。仕方ない、腰に不安はあったが立ち上がり席を譲ることにした。彼女にとっても狭めな席だったが座ってもらえて嬉しいと感じた。こういうことが出来るのはやはり心に余裕が無いと出来ない。無論腰が痛くても難しいし健康でなければ出来ないことだ。こういう余裕は忘れたくないとあらためて思った。