走ることについて語るときに僕の語ること
久しぶりに村上春樹さんを読みました。正月明けに友人から借りた本ですがこの連休にちらちらと読んでいました。床屋さんの待合室、嫁さんが食料品買出し中に駐車場のクルマの中、ベッドの中など。走ることを軸に思いのほか自身の書くこと、小説家としての矜持を語っています。これほどストレートにレトリックも極力少なく、書くこと、そして読者への思いを語ったことはないのではないでしょうか。その理由はひとえに「走ること」が持つストイックな立ち位置があるように思います。彼が語る走ってきたことの道程は幾つかの苦い経験を含めてまるで彼が「走ること」に選ばれたかのような気持ちにもなります。ただいまの自分にはジョガーの端くれとしてこれほどの情熱を走ることに注げないというもどかしさも同時に感じました。月150km走ごときで音を上げてはいけませんね。
走ることについて語るときに僕の語ること
posted with amazlet on 08.02.12