Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

デジタル万引き

駅前の古くからある書店に久し振りに寄ってみた。雑誌コーナーには大きな貼り紙にデジタル万引きと書いてあった。携帯電話のカメラで特に雑誌を立ち読みで撮影し購入しない行為をさすようだ。恥ずかしながら知らなかった。というか普段良く使う書店にはそのような注意書きは無かったように思う。ちょっとググってみただけだが2003年辺りから広まった表現らしい。大書店である八重洲ブックセンターでは全面禁止しているようだ。昨晩見た貼り紙には

デジタル万引きは立派な犯罪です。撮影はご勘弁ください

と切々と訴えるような文言が綴られていた。
出版、書籍不況といわれて久しい。小規模の書店は何処も青色吐息でどんどん店を畳んでいる。デジタル万引きという表現には違和感を感じるが、そうでもしなければならない状況の故なんだろう。法的にも本当に犯罪なのかは微妙な感じがする。万引きが書店の経営に非常に大きな脅威であり見過ごすことの出来ない損害を与えていることは知っているのだけれど、こと「デジタル万引き」はどれほどのインパクトがあるのだろうか。立ち読みとどう違うのだろう。著作権法的にも撮影したデータを自分自身で私的に利用する範囲であれば(データを第三者に開示しているケースがあれば黒だろう)、違法にはならないような気がする。
ただ小さな書店がどんどん減ってきている状況はなんとかならないものかとは思う。うちの近くからは古くからある小さな書店はどんどん減っている。利益相反しているのかもしれないが古本屋も少なくなってきた。あるのは駅前のビルに入った中規模以上の書店、郊外型のチェーン店舗、ブックオフ
テレビでは民放キー局で軒並営業赤字、新聞は瀕死の状態、出版社の構造不況と旧来からのメディアはどこも旗色が悪い。今朝のニュースではリバーサルフイルム、コダクロームの製造中止が伝えられた。銀塩写真自体が急速に減少し、これは既存メディアの衰退にも重なる。