Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

厳しい現実

今シーズンJリーグ初観戦。平塚競技場にて東京ヴェルディ1969湘南ベルマーレを観てきた。開幕第2戦でヴェルディは既に一勝、一方ベルマーレは降格組の柏レイソルに終了間際に佐藤の同点ゴール(得点自体はファビオ)で勝ち点1を取っている。しかしヴェルディはアジアチャンピョンズリーグ(以下ACL)を一戦戦い手痛いミスで負けている。この疲労とミスがどのように影響するのか注目した。

試合前、サポータは「俺のヴェルディ」を唄う。降格によって多くの主力選手がチームを去り、ラモス監督ら永井を含めて読売時代からの選手が戻って再建を托されたチームは今期地元密着を謳っていたと思う。でも開幕戦は国立競技場。変わっていないのかと思うのはぼくだけ?

一方、ベルマーレ。始球式はホームタウンである平塚、茅ヶ崎伊勢原、厚木、大磯、二宮、寒川の首長が登場(厚木だけは助役)、そしてこの日は藤沢ホームタウンディと見るからに複雑な構成になっている。これらがすべて上手くいっているとはぼくには思えないが、この形で少しづつ進めていくしかないとは思う。

前半序盤はややヴェルディペース。ときたま往年のヴェルディを思わせる細かいパス回し、ワンツーで中央突破を図り沸かせる。特に平本前を向いてある程度スペースがあると迫力のある突破。また13番の柳沢は好みの選手。右サイドだがかなりのスピードがあり現アントラーズの名良橋のベルマーレ時代のような奔放な飛び出しが出来そうだ。プレスがかなり効いていて前半半ば過ぎまではベルマーレも頑張っていたもののヴェルディが押し込んでいた。しかし金澤だったかベルマーレサイドで負傷して一瞬プレーが止まった様に見えた後佐藤のドリブルでの切り込み、ウェーブで裏に出たファビオのシュートをキーパーが弾いたところを、ハイエナよろしく詰めた横山が先制点を挙げてしまう。ファビオはそれまで再三ボールを受けても軽く取られていて全く期待できないと思っていたのでこのときの「確変」には驚いた。また今年のベルマーレは攻撃は佐藤。FK、CKともに加藤では無く佐藤が主導しているようだ。

ヴェルディはこの後前半での残りも少なく反撃に出るかと思ったのだが意外にあまり動かない。恐らくこのあたりはACLの体力的な影響があるのではないだろうか。

後半はさすがにねじを巻き直したヴェルディが攻め立てる。しかしこれを見事に跳ね返したのは城定と田村のセンターバック。そしてぼくのMOMはこの城定だ。ぼくにとっては彼は若い頃の、そうタイだったかマレーシアだったかでYOYOとして騒がれていた頃のアウトサイドの面影だが、この日観た彼は見事な落ち着きの、井原を思わせるようなセンターバック振り。特に平本とのマッチアップは中々の迫力で面白かった。前半終了間際のクリアミス以外はほぼ完璧な守備ぶり。田村も良い感じで今年のベルマーレは守備が大崩することは彼らが現状のパフォーマンスなら無さそうだ。

対するヴェルディ。永井や飯尾を投入するも結果には結びつかず。永井は惜しいところもあったが飯尾はどこで仕事してたのか印象なし。そうこうしているうちになぜか6番でDF登録の外池がFWに入り、文字通りカウンター一発、また横山がきっちり決めて試合終了。

ヴェルディ早くも一敗。というより今週二敗目となる。試合後、サポータから厳しくブーイングを浴びせられていたが、ベルマーレには勝点3を期待していただろうだけに、この結果には致し方なしか。気になったのは外国人助っ人。特に10番、アナイウソンだ。ラモスが10番にしたんだから(という妄想がいけないのかもしれないが)、ただ玉の扱いが上手いだけの印象。小柄で見たまんまのボディコンタクトの弱さで魔法を使う雰囲気無し。いつか「確変」するんだろうか。

J2リーグ戦、そしてACLが始まってはじめての試合で選手はコンディション調整の難しさを思い知ったのではないだろうか。ACLのある週はどうJ2を戦うのか、思い切った決断が必要なのかもしれない。序盤で勝点を取りこぼす、あるいは悪ければ負けてしまうと若い選手が多いだけにガタガタになってしまう可能性もあるのではないかと思った。

一方ベルマーレ。この一勝は自信と勢いをもたらすだろう。特に守備は良さそうなので怪我に注意して現メンバーを落とさなければ良い線いけそう。攻撃は左は加藤に佐藤で良いが右の助っ人コンビが良くなってくると「believe」できそうだ。