Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

シャンパン、窯焼ピザ

午后、妻の誕生日のプレゼントを買いに出かける。6月に結婚式に出席するのでその際履く靴を探した。1時間半でなんとか決まりほっとする。今夜はお祝いにフレンチの予約を入れていたのだ。
降りしきる雨の中クルマを海岸線に飛ばす。流石にこの天気では空いている。が、しかし海岸に目をやると釣り人はいる。いつもの半分以下の時間で鎌倉に着く。駐車場を探し、レストランへ。予約は18時だったので丁度きっかりと言うことになる。
妻、お嬢たちはここははじめて。お店のことも特に説明はしていない。スニークプレビューというわけだ。しかしそれがこんなことになってしまうとは……。
場所は長谷駅傍。線路脇を極楽寺方面に数メートル向かったところにあり、江ノ電を渡ることになる。昨年もこの5月に電話を入れたのだが既に予約がいっぱいで、そのときは地元のレストランでランチをとったのだった。
La Table de Toriumi
さて、この鎌倉のレストラン、今年は一月前に予約を入れて満を持しての登楼(意味が違うか)になる。18時時点客はおらず、室内はCDの音に混じって奥の厨房の音が漏れてくるぐらい。旧家を利用したレストランだがしっかりと補修されているのだろう、板張りは音を上げるようなことはない。大き目のガラス格子もびりびりと震えるような感じも無い。ただ昔懐かしいおじいちゃんの家と言った風情。まず飲み物のオーダー。給仕、ギャルソンは一見インド系の方なのか日本語に淀みはないがちょっと驚く。誕生祝なのではじめはシャンパン。グラスがあって助かる。本当は電車でゆられてきたかったが雨が酷くまたお嬢の体調が今ひとつだったためクルマで来たのだ。このためぼくはシャンパンのみにする。妻はハーフボトルなら行けそうだ。そのあとメニューがひとりひとり渡されひとしきり説明を受けて相談だ。幾つかメニューには載っているが品切れになっているがそれでも興味深いものがあった。事前に誕生日であることは伝えてあったのでデザートには一工夫してもらえる予定。
そんなこんなそれぞれオードブル、メインディッシュにデザートを選ぶ。こういった時間が楽しい。一人一人給仕にオーダーを伝え、最後にその確認に反復する。そしてメニューの回収。最後の一冊を妻から受け取ろうとしたそのとき。手に抱えたメニューがシャンパンの入ったグラスに触れてしまった。グラスは妻の方へ倒れ殆どのシャンパンは彼女の腰から太ももにかかってしまった。まだウールならよかっただろうがこの日はジーンズ。瞬く間に拭くより早く吸い込まれてしまう。慌てる給仕。ナプキンを渡すも既に殆どのシャンパンは消え甘い良い香りが立ち昇る。当惑するぼくら。どうしたら良いのか。はじめは乾かすことは出来ないか、ドライヤーはないか、個室はないか聞くがそのどれもない。メートル・ドテル?らしき人が従業員の制服を持ってくる。このまま食事を続けるか否か…。
結局この日は食事は諦めることになった。濡れ方が酷かったのだ。洗濯代として5000円を渡されたが、とても楽しみにしていただけにこんな結果で30分ほどで店を出ることになり残念だ。あのときメニューを下げるとき特に彼女に間違いはなかったとは思う。少なくともグラスには一度も手を触れず、メニューも手元に持っていただけだった。だからといって給仕を責めても仕方ないのだがなんとも悔やまれる結果だった。
帰りのクルマは雨の中をシャンパンの香りいっぱいで急いで戻った。
そのあと既に20時近くになり、近所のスポーツジムに併設されているイタリアンに向かった。雨の中だがちょうど同窓会が行われていて少々騒々しい中で窯焼きピザを食べてなんとか誕生祝は終了。しかしそれにしても残念だった。