Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

なでしこ

日本サッカー女子代表、なでしこのリオオリンピック挑戦が終わった。

結果は誰もが望む結果にはならなかった。

最終予選前沖縄合宿を始め大会前の国際試合の“無さ”に不安を感じていたのだが、それが当たって仕舞ったような結果だった。試合形式は紅白戦と対高校生との試合のみだったと聞く。

まぁ、この辺りJFA側の問題でもあり、また恐らく退任するであろう佐々木監督の大会全体を通じた分析を待ちたいところだ。

今大会のメンバーは結果を求めた選考だった。ドイツワールドカップ、ロンドン五輪、カナダワールドカップとその前の北京五輪も含めて結果を出してきたメンバーをほぼ同じメンバーで戦って来た。素晴らしい輝かしい結果を残してきたメンバーだ。女子代表として長くレジェンドとして語り継がれるメンバー。リオでもメダルを望めると踏んでの選考だったはず。ブラジル辺りであれば試合に出る可能性が低くても次世代の主力になりそうな選手をベンチに入れておくという考えもあった。

しかしなでしこにはそんな余裕はなかった。猶本も最終選考で洩れてしまった。次世代に主力となりそうな選手は横山、岩淵、熊谷、中島辺りか。こうなるともう少し(特に中盤の選手)若手も入れておきたかったところか。

まぁ、しかし選手はリオで結果、メダルを取るためのチームだったのだ。

然し予想外に予選さえも突破できずの敗退。最終結果こそ突破まであと一歩の3位だったが、前半からなでしこらしい守備、ボール回しが見られず早々から自信を無くした怯えた球回しに終始してしまった。元々なでしこは優勝したドイツW杯でもボールポゼッション志向だが得点は少なく、守備を全員さぼらずにするのが特徴で、それが代名詞になっていたと思う。それが初戦の対豪州戦で日本対策をしたハイプレスでボールの保持がままならなくなり、また守備ラインでのボール回しが不安定で前にボールを運ぶ推進力が弱く、結果攻撃の厚みが無くて頑張ってもカウンターを受けるという悪循環。ここで最終ラインが面の皮一枚踏ん張れば流れも変わると思うのだが、今大会は特にセンターバック、岩清水、田中明、熊谷の粘りが無く早々に失点してしまう。岩清水選手はカナダW杯の決勝のトラウマを引き摺ったままだったのだろうかとさえ思った。

澤の不在が、結果的に大きく影響してしまった。昨年W杯からキャプテンを受け継いだ宮間、背番号10を受け継いだ大儀見それぞれしょい込んだものが大きくて自分を追い込み過ぎてはいなかったか。それぞれは自分の出来ることをすればいいではなく澤を超えるものではなかったことが大きかった。特に自分は澤不在でも宮間さえいればなでしこの総合力が落ちることは無いと高をくくっていた。ただ今思えば予選前の宮間のインタビューは、ドイツ杯でのインタビューとは大きく違っていたことに気が付く。もっと自由に周りの空気は余り読まずに言いたいことをしらっと言っていたのだ。チーム、選手の代弁者になった宮間には他者には想像だにできない苦しみがあったろう。そしてそれは成して当り前となると更にハードルが上がる。

 

 

【U-23女子代表】なでしこジャパンに一縷の光を灯す猶本の躍動。最終予選裏のラ・マンガ国際大会で輝く | サッカーダイジェストWeb