Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

気の置けない友と、そしてナイトウォーク 2

さて、二宮駅前、午前1時過ぎ。酔いが回っていたせいか気分は不思議にも高揚していた。

若いころっていう言い方は嫌なんだが、昔は呑んだり遊んだりして帰りの手段がなくなると始発電車が動くまで良く歩いたものだ。また映画の題材で深夜のダウンタウンに迷い込んだ悪夢の一夜なんてのは結構好きなシチュエーションだったりする。例えばカーペンターのニューヨーク1997など。

というわけで?、妻のクルマが出せないとの返事にも一瞬ムッとしたもののなぜかタクシーを待つという選択子は取らずに歩くことにした。まぁ、迷子になることはないし、国道1号線だ。コンビニ、ファミレスは幾つもある、嫌になったらタクシー捕まえれば良い、と。

二月の雨が止んだあとの午前1時過ぎにしては気温はそれほど低くない。薄手のカシミヤのセーターと裏地つきのステンカラーコートとこの季節としては薄着だったがそれほど寒くも感じずに歩く。二宮駅から東方面に国道を歩く人は自分も含めて3名。といっても30分ほどでいなくなってしまったが。

雨が上がった空は、星が瞬きだし綺麗だ。水溜りには要注意だがそれ以外には特に危険を感じることも無く(おっと横断歩道の信号切り替わりのぎりぎりに突っ込んでくるトラックには肝を冷やしたが)、淡々と歩く。フリースのグローブを脱いだり、また着けたりしながら民家の明かりに色々な想像を働かせながら歩くのは中々楽しい。

大磯駅、2時40分ごろ。
とはいってもこの二宮から大磯の遠いこと、遠いこと。概ね行程は記憶しているのでまだまだ通過していない街並みがあることが分っておりここが最初の頑張りどころ。大磯警察署、大磯プリンスあたりの直線、そして大磯中学あたりでタクシーを捕まえたくなった

平塚駅、3時40分ごろ。
大磯から平塚の間はかなり短く感じた。平塚に近づくほどに街が開けてくるし、湘南平、橋など変化も多く、着実に距離が短くなることが実感され勢いづく。途中、海岸線134号から1号につながる陸橋については記憶があったが東海道線の横断は覚えていなかった。またこれ以外でも二宮から大磯まではさまざまな寺院、神社があり歴史を感じさせる。コンビニの商品配送が目に付く。

相模大橋、4時。
平塚駅あたりではコーヒーが飲みたかったのでちょっと探したが見つからず。今更居酒屋に行くのも嫌だった(もうアルコールはいい)ので諦め線路伝いに止まらず歩く。呑み屋の前にはタクシーが横付けされじろじろ見られてしまった。そのあとショッピングセンター横を通り海岸線に出る。さすがにここ周辺は冷たい海風が吹き、トラックの交通量もありコートの襟を立てて足早に通り過ぎる。このころから足の裏に軽く痛みを覚える。すでに3時間だもの、仕方ない。以前同じように仕事で終電を逃し、厚木から帰ったときはコールハン、革底のローファーだったがそのときはもっと痛かった。今回はホーキングスだったこともあり助かったな。既にこのころには街中に朝刊配達のバイクが走る。毎日ご苦労様。

帰宅、4時30分。
さすがに未だ夜明けは先だったが陽射しでも浴びたい気分の達成感。そそくさと風呂に入りコーヒーをいれ、届いたばかりの朝刊を眺めて、ふくらはぎは軽く揉み就寝。