Killing Time 2nd

備忘録、日々の徒然想いを残します。

結婚できない男

良かった、面白かった。上質なラブコメディ。映画だと恋愛小説家に近いか。
7月からのクールって4月、10月の番組改変期に比べて放送局の力が落ち気味。だけど昨年の「女王の教室」や「ドラゴン桜」と同様にこのドラマも恐らくこの一年を代表するものとなるでしょう。
まず脚本が良い。老若男女のちょっとした心の動きが丁寧に書き込んであり、また必要以上に喋らせないところもいい。これは俳優の力量があってのことで主役二人は無論皆息があったものだった。それぞれに無理の無い見せ場も用意されていてうまく嵌っている。どうしても数人は事務所が無理々々ねじ込みました、的な役者さんがいて浮いてしまうことがありがちだがそういったところがない。寧ろ良くこの配役で企画通ったなという感じ。
#自分はこの配役で観ようと思ったのだが。
#けんちゃん役はオーディションしたんでしょうねぇ。
阿部寛さんは怪優としての道をまっしぐら、ご本人がこの路線をどの程度望んでいるのか分らないけど幅が広がって良い感じなのは確かですな。昨年の「空中ブランコ」の続編を期待してます。夏川結衣さんは確かにお年は召しました。丸くもなったかもしれない。でもでもこんなにキュートで且つ綺麗なおばさん(失礼!)はいませんよ。良い年齢重ねられてますね。「座頭市」や「壬生義士伝」の薄幸な耐える女性より「菊亭 八百善の人びと」のようなはじけた感じがいい。
食事シーンや橋など台詞の無いカットのみのシーンが長めに撮られているのも良い感じ。映画では普通だけどテレビドラマではなにかと情報を詰め込み分りやすさ優先で喋らせることが多いが、それを最後まで通した演出も良かったな。
全体に飛び抜けたところがあるわけではないが、きっちりと丁寧に作られた職人の作品でした。